平成19年度神宮雅楽講習会回想録

 

さてお待ちかねのお土産話です。

 

まずは「伊勢神宮雅楽講習会」なるものをご存じない方に簡単な説明を。

 

「神宮雅楽講習会」は神宮司庁が全国全ての神社雅楽関係者を対象に
開催している雅楽の講習会で、「笙」「篳篥」「龍笛」の三管及び「祭祀舞」
を5日間の日程で毎年6月初旬に開催されます。

神社関係者を対象としているため式楽としての雅楽演奏が主体なので、
一般的な管弦演奏スタイルですが弦物の指導はありません。祭祀舞も「浦安
の舞」「豊栄舞」「朝日舞」の三種で舞楽はありません。

講師は神宮雅楽部楽長を始めとする楽師総勢8名が各部門を初級者クラスと
中上級者クラスに分け、

それぞれ専門的に指導して頂けますので、レベルの高い講習と言って過言
では無いと思います。

今回で57回を数え、最多参加の方は30回を超える回数参加されている
との事です。ちなみに私は平成4年から参加し、10回目の参加です。

 


では初日の模様から

いつも通り東名→伊勢湾岸道→東名阪→伊勢道のルートで伊勢に入り、
会場の神宮道場に直行しました。今はこのルートで2時間半程度ですが、
伊勢湾岸、伊勢道が未整備の頃は4時間くらいかかりましたから、
伊良湖⇔鳥羽のフェリーを利用する事もありました。

早く伊勢に入れれば外宮さんに参拝してから受付を、で無くとも受付済ませて
午後1時の開講式までに外宮参拝と予定していたのですが、既に受付の始まる
11時を回っていたので会場に直行し、受付を済ませたのですが、笙初級担当の
先生から笙を炙る火鉢の炭火を笙の講習生で熾す世話役を仰せつかり、
外宮さんは延期としました。
(しかし結局外宮参拝は今回も無しで帰って来ちゃいました。)

今のご時勢炭を熾した経験のある方は少なく、総数14台の火鉢に炭を入れる
のに本日初日は20人がかりで約1時間ほどかかってしまいました。

その後食事を済ませたり、馴染みの方々に挨拶などしていると程なく開講式の
時間になり、式後の集合写真といういつもの流れに沿っていよいよ講習会の
始まりです。

今回は有名人物の不参加が多かった代わりに、個人的に!!と??な参加
者さんが居たりして、我が心中は初日から暗雲垂れ込めてました。マジ帰ろうかと
思ったりしましたよ。

もう一つ、講習生の世話役兼代表の先輩から閉講式での謝辞を仰せつかって
しまいました。まだ講習も始まってないど初っ端からですよ! まだ他に順番待ちの
先輩が居るのに、そりゃぁ無いですよ。視線が痛いだけじゃぁ済みませんって。
この一件で最終日まで落ち着かないのなんのって・・

ま、それでも初日の講習も4時をもって無事終了し宿舎の神宮会館へ移動。
今年は誰と同室かな?って考えながら部屋に直行。同じ愛知県からの馴染みの
先輩さんが居てまずは安心。茶菓子の数から3人部屋らしく、もう一人は
だれかなぁ?って考えながら風呂も交代で済ませ待つこと小一時間、入って
来たのは最近消息不明になってたやはり馴染みの年下愛知県人! 
「お前かい?!」 
さっき講習会場で出会って「お前が何でここにおるんじゃ??!!」
って叫んじまいましたよ。まぁ、とにかく同室の3人で食堂に向かい、楽しい
お食事タイムとなりました。

本来ならここで初日の回想は終わるはずなんですが、今回はこれで
終わらなかった・・

実は今回のこの講習会に参加してないはずの人物が参加してましてね。
この人物の参加は私の責任なんでほってもおけず、心配していたトラブルが
起こりかかったため宿舎内の現場に直行し、その場はなんとか収めたものの、
火種は消える筈も無く・・ ぁぁぁぁぁ・・・ 

それでも恒例のロビーオフに参加。いつもなら夜の自主練習会場に出向くとこ
なんですが、ロビーで話をしていた関西から来ていた馴染みのビューティーさんと
様子を眺めに行って、覗くだけで戻ってきちゃいました。
その理由はどこでリークするか分かりませんのでご容赦を。
その後再びロビーでしばしの歓談を楽しんで床に入ったのは11時頃か。
おやすみなさいいです。

 

 


さて二日目です。

最近早起きの癖がついた私はいつも通り6時頃起床。毎回早朝正宮参拝を
されてる先輩が居るので?? って思ったら、少々体調を崩しているらしく
今期間中は早朝参拝は中止だそうです。もう一人の若い衆も昨夜は早朝参拝の
話をしていたんですが、どうも寝坊をしたらしく今朝は中止でした。

朝食は7時からなんでとりあえず一っ風呂浴びてそのまま食堂へ直行。
食事を済ませると、講習は9時からですが昨日笙担当の先生から頼まれている
火鉢の炭を熾すべく、他のみんなより早めに8時前に講習会場へ向かいました。
しかし今年は8時半にならないと入場が出来ない事になり、待つこと30分、
30分で昨日と同じ14台の火鉢に急いで炭を熾して入れます。少し手馴れたようで、
なんとか間に合いました。

講習自体は毎回と変わらず、笙の上級担当は優しく丁寧な楽長先生で、和んだ
雰囲気で楽しい講義と指導を頂きました。
しかし、今講習期間中に指導頂いた曲は何だったのか覚えてない私は不届き者です。
先生すんません。

ということで楽しみな昼食です。

数年前まで出入りだったお弁当屋さんが辞めちゃったってことで、ここ2年ばかりは
それまでのお弁当屋さんと違うお店のお弁当だったんですが、他のお馴染みさん
たちも「以前のお弁当がよかったね」なんて話してたんです。
そしたら昨日、以前のお弁当屋さんの配達車とすれ違って??!!って思って
たんですが、2日目のお弁当メニューが以前と同じで、ちゃんとそのお店の名前が
入ってました。
お弁当屋さんの奥さんとおぼしき方に「明日は○○?」ってお聞きしたら「そうですよ。」
って微笑みながら返事してくれて、「みんな○○○さんのお弁当楽しみにしてたん
ですよ。」って言ったら嬉しそうにしてくれて、それがまた嬉しかったんだなぁ。
周りの馴染みさんに話したらやっぱ喜んでたよ。

ちなみに、定番のお弁当メニューはと言うと

初日、「幕の内風お弁当」

二日目、「ちらし寿司」

三日目、「鰻丼」(鰻の苦手な人は「天丼」)

四日目、初日とはちょっと違う「幕の内風お弁当」

てな具合です。

で、三日目の「鰻丼」が少々笙吹きには困るんです。というのは、笙は息を吹き
込んだ後、次は吸うんです。という事は、鰻の生臭い臭いが口の中に残ってると・・・ 後は
想像して下さい。

まぁ、そんなこんなで無事に二日目の講習も無事に終わりました・・ が・・・

昨日、居ないはずの参加者が居たと書きましたが、その人物、講習二日目にして
帰っちゃいました。大きなトラブルを引き起こさなかったから良かったのかもしれませんが、
それにしても困ったちゃんです。この人物については以後も関わらなければならないん
ですが、ここではこんなトコにしときましょう。

で、夕食前に同室の若い衆と宿舎内に用意された稽古場でちょっと音出してたら、
この講習会の古参の先輩から「時間外に音を出したらいかん!」とキツイお叱りを
頂いちゃいました。
よくよく聞いてみたら、宿舎内での練習時間は決められていたんだそうです。
素直に「すいません」でした。

気を取り直して、風呂→食事という一連のスケジュールをこなし、改めてロビーオフと
再度自主トレを覗いて(なかなか自分自身は覗くだけで自主トレに入らないですねぇ。)、
今日も12時前におやすみでした。







伊勢日記 3日目です

中日ともなると毎回中だるみな感じがするのだけれど、今回の講習会は毎日が
かなり駆け足で進んでいるように思えました。

今日は夕方「元神宮楽長○○先生」が龍笛を持ってお越し下さいます。同郷の
馴染みさんが先生のお作りになった笛を所望され、私が昨日お電話でお願いしたところ
早速お越し頂けるものです。
先生は神宮を退官されてからも活発に活動されており、祭祀舞の教え子の一人の方とは
最近ジョイントで活動をしています。先生の作られる笛は音程もバランス良く、
さすがに演奏者が演奏のために作られた笛と評判で、講習生さんもかなりの方が
手にされているようです。

三日目午後からは最終日の奉納演奏のための奉納曲合奏練習に入るため、午前中は
課題曲「平調:林歌」の練習が主体となりました。
この曲は譜本の出版元により「切処」という息継ぎのポイントが少しずつ違っていたりして、
どこに合わせるかが微妙な曲なんです。
でもこれは「笙」の場合だけなんでしょうかねぇ?

「笙」のテクニックの一つとして「張処」という息を強く吹く部分があるんですが、
この「張る」ポイントと大きさが「切処」によって全く変わってしまいます。
(をを、講習会の思い出らしくなってきたゾ!)

この「林歌」はその解釈がまちまちなのか、監修された先生の「お家」の流儀なのかは
私には分かりませんが、多くの曲の中にはこのように先生の「お家流」によって
「此処はこう」と細かく指示をされる事も少なくありません。

「笙」の習得は他の雅楽器と同じように「唱歌」から入り、楽器の演奏に移行して
行くのですが、他の楽器と違うのは「唱歌」のメロディーが「決まっているようで
決まっていない」という事なんです。「篳篥」や「龍笛」の方からも同じような話は
聞きますが、「笙」の場合は演奏イメージを「唱歌」にするとでも言うのか、多少違って
覚えていたり、違う流儀の唄い方でも演奏に入って行ってしまえば同じように聞こえて
しまいますから、軽く思いがちですが、やはり「唱歌」をきちんと習得していないと
本来は吹き難いものです。

私はそういう意味では多くの第一人者と言われている先生方の「唱歌」や演奏技術を
間近で勉強させて頂ける恵まれた環境に居て、あらゆる「もの」を見聞きさせて頂いています。
本当に「見事」に違いますね。

お聞きするところによると「神宮」の雅楽指導は古くは「笙:○○家」「篳篥:○○家」
「龍笛:○○家」の各楽家の方達の指導を受けておられたらしく、その伝統が今に色濃く
伝えられているようです。
私も以前から神宮の「笙」は「○○家」の吹き方に近いかなぁ?と、自分なりに考えて
いましたが、今回はそれがやはり思っていた通りだったと確認でき、気になっていた問題が
一つ解決しました。

実は神宮楽師先生たちは今でも定期的に宮内庁楽部の先生たちのご指導を受けられて
いるそうですが、昔のように毎回同じ先生から講義を受ける訳では無く、その年によって
違う先生方が来られるようです。

この講習は神宮の先生の雅楽を勉強する講習会ですから、私も担任の楽長先生の教えて頂く
通り歌い、吹いてましたよ。

 

さて、午前の講義が終わるとお楽しみのお昼です。今日は予定通り「鰻丼」です。

このデリバリ用の器は他で見た事ありませんが、かなりの優れモノと思います。
写真を撮ってきてはいませんが、保温性に優れた容器で、ワタシ的にはかなり
「ほホぉ〜!」な逸品です。

で、言ってたように「鰻」の臭いですが、お茶で口をよぉく漱いで、ミントのガムを噛む
という常套手段で対処しました。まぁこんなモンで良いでしょう、「ニンニク」じゃ
ありませんから。

 

午後は合奏主体の稽古です。
「林歌」、難しい曲ではありませんが、合わせるにはそれなりの回数が必要かな
と思います。
「笙:
14名」「篳篥:10名」「龍笛:25名」総勢50名ほどの大合奏は迫力ありますが
走り出したら抑えは効かないモノがあります。しかし「神宮の講習会」、ベテラン揃いで
初回からそれなりに合ってたのはさすがかな。

 

他にも何曲か希望曲を合奏しましたが、無難にこなすあたりは皆さん全国レベル
なんですかねぇ。演奏スタイルは「楽部風」とも「おみち風」とも違う「伊勢風」
と言っていいのかな? 
ことばや文章で説明できないけど、「迫力がある」とか「元気がいい」とは違う
「威勢の良い楽」と言ったら近いような気がするな。
(決して大雑把とは申しませんよ! 汗っ!)

 

また、四日目には祭祀舞の教室で「付け物」(漬物じゃなくて、歌と篳篥、神楽笛の
伴奏ですよ)を入れての奉納演奏の予行練習があるんですが、その「付け物」として
「朝日舞」の「付け歌」を合奏練習に入る前に先生からご指名頂いちゃいました。
しかしですよ、私、「浦安」と「豊栄」は歌う事あるんですが「朝日」は未経験なんです。
光栄は光栄なんですが・・・

実はそれ以前に、昼食の時食堂で篳篥で豊栄を担当するお馴染みさんから、私の「笙」だと
合わせやすそうと嬉しいおことばを頂き、立候補したんですが「他に適任者が居ないから
頼むよ」と、先生からのご指名ではお断りもできませんわね。(自慢自慢)

 

三日目の講習も事なきうちに終了し、今日は火鉢の片付けも皆さんにお願いして
宿舎に急ぎました。笛を頼んでいる同郷の馴染みさんは、お見合い相手を待つかのように
先に戻っていてロビーでソワソワしてました。

コーヒーを御馳になり、待つこと15分ほどで先生がお越しになられました。
他にも先輩で先生とお会いしたいという方々の歓迎の挨拶を受け、一通りの挨拶が終わった
ところで本題の「笛」とのご対面です。

「笛」の良し悪しは吹いてみなきゃ分かりません。お持ち頂いた数本の「笛」に不出来な
作品が一本も無いのは立ち会った皆さんも認めるところですが、やはり相性というものが
ありますから場所を変えて品定めです。
馴染みさん、迷う事無く数分で二本の「龍笛」をチョイスされました。あっと言う間の
出来事で、「大丈夫?」って確かめたくらいですけど、もうウキウキで手放しません。
そんなに喜んでもらえて世話した甲斐があるっちゅうもんです。

その後小一時間、笛やら楽器が「なぜ音を発生させるか」などについて物理の講義をして
頂いたり、昔の講習の様子を懐かしく皆さんで話し合ったりと話が弾み、時を惜しみつつ
先生をお見送りしました。

その後馴染みさんは食事もそこそこに、そそくさと自主トレ会場に向かって行かれました。
時間一杯吹き終わった後、ロビーに戻ってきた時の満足そうな顔は、見ているこちらも
微笑ましくなりました。

 

当夜は私も神楽の付け歌で、ほんのちょっとだけですが自主トレしました。
でも、皆さんはそれぞれ課題をつくって一生懸命稽古されていて、「良い光景だなぁ」
って感心してしばらく見学させてもらってました。
また、違う場所では神楽舞を揃って稽古している女性が数人居て、ついつい
「歌だけでよかったら」ってサービスしちゃいました。

 

とても充実した一日で、気持ちの良い夜でした。






いよいよ四日目

 

毎回午前中は管別、午後から合同で合奏練習となるんですが、今年
は朝から合奏練習でした。

やはり課題曲の「林歌」から。もう何回か合わせてるんでかなり
良い感じになってました。

三日目のところにも書いたように、私は10時から舞の方々の付け歌を
お手伝いに回りました。昨夜、事前の練習をしているとは言え、
やはり舞の講習生の皆さんが目前で舞っている予行練習は緊張
しますが、付け歌、付け楽の方々も地元でそれぞれ活躍されている
各管選抜メンバーですから、さすがという感じだったですね。
各舞を二回通りずつおさらいし、舞担当の先生から本番の留意点を
頂いて管の教室に戻りました。

 

合奏も一旦終わり各管ごとの稽古に戻っていて、笙の教室では
「調子」を練習してました。
他の楽器と構造や演奏方法が全く異なる「笙」は、息使いと指使いを
習得するのに一般の合奏曲だけでなく、特別な演奏方法を要する
「音取」や「調子」を練習するのはとても大切な事です。

「音取」は合奏曲を演奏する前の短いチューニング曲のようなもの
ですが、「調子」は「舞楽」を演奏する場合に必要となる曲なので、
式楽ではあまり馴染みが無いかもしれませんね。

私は結婚式や葬儀などで本当に短時間音が欲しいという場合、この
「音取」や「調子」を入れています。

 

さて、講習四日目は終了が午後2時半です。

これは四日目の夜は講師先生方を交えての懇親会が行われるからで、
常連さんを始め、参加講習生皆さんのお楽しみなんです。午後
5時からの
大宴会を前に、皆さんお風呂で汗を流し準備万端で臨みます。
やはり職業柄なのか皆さん驚くほど良く呑まれます。
私は全くお酒はダメなので隅っこの方に陣取りおとなしくしてましたが、
有り難いことに、こんな私を探して挨拶に来てくれる方もたくさんみえ
ました。本当は私も挨拶に回らせて頂かなくてはいけないんでしょうが、
ご返杯を頂いてしまうとトンデモない事になってしまうので
ごめんなさいです。

しかし、担当講師の楽長先生とお世話になった先生方にはご挨拶させて
頂きました。

 

楽しく大宴会も進みお開きの後は毎年ならばロビーは二次会会場と
なるのですが、今年は講習期間中を通して比較的静かだったですね。
神社界の将来を熱く語る若手神主さんが少なかったのかなぁ。

 

忘れてましたが今朝の新聞にこの「伊勢神宮雅楽講習会」の記事が
載ってて、昼間はその話題でも賑わってましたね。

昨日(三日目)、数社のテレビ局と新聞社が講習会場の神宮道場を
訪れ取材をしていったのです。
例年だと講習二日目だったんですが、二日目に「今年は取材が無い
のかなぁ?」って言ってたのが一日ズレたようです。

マスコミさんは珍しくテレビ映えのする良い画像(え)が欲しい
でしょうから、概ね「笙」の教室を重点的に取材して行かれます。
今年も例外なく「笙」の教室でしっかり取材していかれました。
実は私、三重テレビのニュースで映ったんですよ。

その記事の載った新聞はこちらです

http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20070606/CK2007060602021895.html

http://chubu.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyo070606_9.htm

残念ながらこのフレームには入れませんでした。

 

さて、楽しかった講習も明日は最終日です。

舞の付け物の最終チェックを少々して、お休みなさいをしました。






最終日です

 

楽しかった講習もいよいよ最終日を迎えました。

 

恒例により講習生全員、午前8時より内宮正殿御垣内正式参拝を
しますので、
7時半に参集殿二階へ荷物を預け、10分前までに
神楽殿前に集合です。

そのため起床は6時前。ひとっ風呂浴びて6時半から朝食をとり、
まとめてあった荷物を自動車に積み込み内宮駐車場に向かいます。
私の場合、普通の旅行と違い楽器と「笙」吹き必携の電気コンロ、
一応持ってきた譜本やもろもろの装備品など、けっこう荷物は
多くて一度に自動車へは運べないので大変でした。

神楽殿前に集合している間に、初日に言い渡されていた「謝辞」
の原稿を「ボス」こと世話役の先輩に承認して頂かなければ
なりません。難しい古語調では無いものの、平易な言葉遣いの中に
「神宮」に感謝し、講師先生方に御礼の「辞」を述べるのですが、
過去参加した講習での「謝辞」を聞いていて特有の言い回しが
ありましたので、「謝辞」を述べられた経験のある先輩から
アドバイスを頂き、初日から夜も寝ずに考えた(?)自信作を
最終チェックお願いしました。
前日までに
2回ほど修正を求められましたが、最後のチャンスの
今回は「はなまる」です。
やれやれ・・

 

さて時間になり、講習生134名が講師の先生先導の下、静々と
参道を進みます。

正殿石段を上がり、脇でお払いを受けた後御垣内に入らせて
頂きます。

何度も正式参拝はさせて頂いていますが、やはり正殿御垣内は
身が引き締まります。

「ボス」に合わせて「二拝、二拍手、一拝」の作法に則って拝礼
致します。

神宮正殿での参拝は私的な祈念祈願はせず、国家の安泰を祈るのが
正式で、神宮での私的な祈念祈願は「神楽殿」にて「神楽」を
奉納して行います。

私たちも御垣を出て神楽殿へ向かいます。

今伊勢神宮は平成25年に行われる第六十二回遷宮に向けていろい
ろな行事が行われていて、
20年毎の遷宮で、次回「新正殿」が
建設される「古殿地」呼ばれる場所は今まで高い垣根で目隠し
されていましたが昨年から公開されており、そこを横に眺めながら
進みます。

神楽殿ではこの後「参集殿能舞台」で行われる奉納演奏の祈念が
され、続いて「巫女舞」「倭舞」「舞楽陵王」が奉奏されました。
「陵王」は改めて観させて頂くと上手にショートカットされて
ましたが、今までよりも、また短くなってたような気がしたのは
気のせい??

さていよいよ奉納演奏で、先ずは祭祀舞の皆さんからです。
私も「付け歌」は練習を重ねたおかげで自分でも納得の出来でした。
もちろん舞われた講習生さんたちは堂々たる舞振りです。

続いて初級の皆さんの「越殿楽」、最後に私たちの「林歌」の順に
奉納演奏が続きました。皆さん練習の成果が存分に発揮できた良い
演奏だったと思います。今回「笙」上級の主管は講習参加5回目の
お馴染みさんで、志願の登壇です。
心なしか落ち着かない様子だったんで、私が「後ろからバックアップ
してあげるから。」と、すぐ後ろのサポートポジションに控えての
演奏となりました。
かと言って何かできる訳でもありませんが、本来彼の実力なら問題は
無いはずなので、気休めと言ってしまえばそれまでなんですけどね。
結果は予想通り何の問題も無い良い演奏でした。

そして最後の予定行事、閉講式です。

雅楽講習所長さんの挨拶に続き、「笙」「篳篥」「龍笛」「祭祀舞」
それぞれの代表者が修了証書を受け取りました。
いよいよメーンイベント、私の「謝辞」です。

 

他の先輩から「次からのためにワープロで原稿起こしておいてね。」
と仰せつかりましたので、忘れないうちに私の傑作をここに書き落と
しておきましょう。

 

受講生を代表して御礼申し上げます。

この度、神宮におかれましては「第五十七回神宮雅楽講習会」を
開催頂き、誠にありがとうございました。

また、講師先生方にはお忙しい中、懇切丁寧なご指導を頂き
ありがとうございました。

今回習得致しました技術(わざ)を各自地元に持ち帰り、神社界
繁栄のため真心込めて神様にご奉仕申し上げます。

ありがとうございました。

受講生代表 近藤泰史

 

先輩からシンプルで良かったとお褒めのことばも頂きましたが、
私にはお手本も何も無かったのに、次からの人はぃいなぁ。

 

その後改めて担任講師の楽長先生にお礼をし、全国から来ている
仲間一人一人と来年の再会を約束して、ひとまず神宮を後にしました。

本当はこのあとみんなと食事などして帰りたかったんですが、講習
三日目にお越し頂いた「元楽長先生」に神宮会館にお越し頂き、
今後の活動の事などをお話する事になっていてので、急ぎ今朝まで
宿泊していた神宮会館に戻りました。せっかくですから先生と
お食事と思ったのですが、先生も他に予定がお有りになったらしく
次回に持ち越しです。
ぜひ豊橋にもお越し頂けるようお願いしてお別れしました。

 

さぁぁて、全ての予定が終わりました。
あと残っている事はというと・・

「赤福氷」です!

この時季伊勢に来てこれを食べなきゃ帰れません。

車を駐車場に止め「おかげ横丁」を歩いていると、さっきまでの
講習仲間がそれぞれ満腹そうな顔をして楽しんでいます。
みんなそれぞれ仲の良い者同士食事をしてたんでしょう。
ほとんどの方とすれ違いました。

「赤福氷」の前に、私はこれから何を食べましょう♪

なんせ一人ですからねぇ。私、こう見えても一人で食事は苦手
なんです。でもここまで来て何も食べずに帰ったら心残りで
夜寝られなくなっちゃいます。てこね寿司の「すし久」、海鮮の
「海老丸」、洋食の「はいからさん」、伊勢うどんもありますが
、今回は全てどうもイマイチです。
この講習期間「肉」を口にしていなかったようで、どうも「肉」が
食べたいようです。そこでコロッケと牛肉の「豚捨」に向かいました。
「おかげ横丁」はちょっとしたテーマゾーンで、歩きながら食べる
「豚捨」コロッケは一味違うかな。

でも今回はコロッケだけじゃぁ物足りませんから、奥のテーブル席で
お勧めの牛丼としゃれ込みました。
久々の「肉」は旨かった。
それでもコロッケはしっかり食べましたケド。

さてさてお待ちかねのデザート「赤福氷」です。
これは宇治氷の下に「赤福もち」が隠されているもので、こうして
書いてしまうとただそれだけのモノなんですが、これがここで
食べるからぃいんです。

満足でしたぁ♪

 

で、ようやくお帰りです・・

実は前の夜、テレビを観ていたら名阪道が集中工事で大渋滞との
事で、どうしようかと迷ってました。伊勢⇔豊橋は北回りの陸路と、
南回りのフェリー利用という手があるんですが、今回、久しぶりに
フェリーで帰ろうかと進路をそちらに向け、さぁ出発!

そうそう、忘れてはいけないお土産の「赤福」。

自分へのお土産も含め、あそこと、ここと・・

「赤福」買い忘れたらもう一度来なきゃいけません。実は私には
こだわりがあって、「赤福」は本店で買い求めると決めてるんですよ。

 

フェリーターミナルに着いたら船は出たばかりで、次の船は1時間半
近く後です。まぁ仕方ないですね。さすがに疲れていたのか、乗船して
横になれるスペースでゴロっと横になって、気が付いた時には伊良湖
港に入る頃でした。ちょうど1時間くらいウトウトしていたんですね。
伊良湖から我が家はもうすぐです。

 

 

ちょっとお土産話をと思って書き始めた伊勢日記でしたが、
書き起こしてみるとけっこうなボリュームになったもんですねぇ。

ここに書けない出来事や実名もたぁ〜くさんありますが、知りたい方が
あったらぜひ次回の「神宮講習会」に参加してみてください。
厳しい中にも楽しい講習会で、ぜったい損はありませんよ。

 

長文、お付き合い頂きありがとうございました。

もう少し読み易く体裁を整えるとよかったですが、忘れないうちにと
思い出しながら書き綴りましたのでご容赦下さい。

では次回の伊勢日記もお楽しみに。



以上、遅くなりましたが最終日までのお話でした。(07.06.22)